ヨットは人生に大きな喜びを与えてくれます!
(このNPOは大人になってから始めることが多い、クルーザーヨットを想定して活動しています。)
定年後に趣味を始める人が多いようです。ヨットはお金があればそれに応じた素敵なヨットは購入できます。でも私たちはヨット販売会社ではありませんし、ヨットは所有するより仲間を作ることの方が大切だと考えます。そんな考え方のヒントとしてある有名なスピーチを紹介します。「定年後一番幸せな人は仕事仲間に代わる新しい仲間を自ら進んで作った人」であると、ハーバード・メディカル・スクールのロバート・ウォールディンガー教授はTEDトークで感動的に教えてくれています。75年に及ぶ研究の成果で非常に説得力がありますので、以下にリンク先をご紹介します(日本語字幕も表示できます)。幸せな80歳を迎えるためには50歳(もしかしたらもっと前)からやっておかないといけないかもしれません。環境問題も同様に先送りしてはいけません。何かを始めましょう。
https://digitalcast.jp/v/23938/
〜モノの所有という価値感だけでない世界を手に入れよう〜
ヨットは風を主な動力源とするエコな乗り物です。港の入出港でエンジンを使うことはあっても、港を出てしまえばエンジンを切って風だけでクルージングを何日も楽しめたりします。自然のエネルギーを使って長距離も移動できるということは、マナーをしっかり守って楽しめば環境にもお財布にも優しい時代にマッチしたレジャーでもあります。
とは言っても高級なレジャーというイメージがあるヨット。「そんなお金のかかる趣味を手に入れるなんて無理だ」という先入観もあると思います。その理由として主に3つの課題があるからではないかと考えます。
1つ目の課題として、ヨットを購入するときに検討せざるを得ない購入費用の問題があります。もちろん新艇を建造するとなると家を立てるような資金が必要となることもあります。ところが、現実は意外とそんな超リッチな話だけではないということも知ってもらいたいです。ご存知の通り、今日の日本においては、すでに超高齢化社会になっており、ヨットを引退されるヨットマンの数の方が、これからヨットを始めるという人の数に比べても圧倒的に多くなっているように思います。実際、日本各地のヨットハーバーの高齢化はおそらく他の先進国とは比べられないような状況です。一言で言うと若い世代でヨットを始める人がとても少ないと言うことです。そうなっている状況についての詳しい分析はここでは省略しますが、その結果、信じられないような値段で比較的状態のいいヨットを譲り受けることも可能となっています。比較的状態のいい28フィートの美しいヨットをなんと1980円で譲り受けたという猛者もいます。そのようなチャンスを掴むのに必要なのはヨットの世界に入り、情報を得られる仲間を作ることが重要になると思います。
次に維持管理の課題があります。地方のハーバーや漁港などに保管することが可能ならば意外とリーズナブルに契約できます。愛知県の漁港では年間10万円程度のところもあります。ただ、実際にはいざ購入しても、台風などの自然災害に対応したり、定期的な補修をしたり、エンジンのメンテナンスも継続的にしていかなければいけません。また定期的に船底を掃除したり、さらに年に1度は必ず船底塗料を塗り替えるという大掛かりな作業が待っています。また維持管理は何とかしても遊ぶ時間や体力がなく、乗っても年に数回のレースと数日のクルージングというヨットオーナーが多いのが実際です。日々の生活の中で休みをお互いに空けて調整する仲間集めも骨の折れる大仕事です。
最後にヨットの所有のあり方と言う課題があります。重要性から考えると最初に考えるべきテーマであるとも言えます。ヨットはそれなりに大きな乗り物ですから、これをキチンと管理していくのは確かに大変なことです。でも、ひとりで全てを解決するのは現実的にお金も労力もかかります。そこで我々は助けあいながら「共有」という方法で複数名で所有することをご提案します。かくいう私も常に3名から4名で協力しながら、かれこれ25年ほどヨットライフを楽しんでいます。苦労もありましたが、これも分かち合えば負担が減るだけでなく、振り返って見れば喜びとして共有できたりします。ただし、注意すべきポイントがあります。趣味とは言え、何となく、いい加減に共有を始めてしまうと、価値観の相違などから当初想定していなかったようなトラブルが発生して、残念ながら喧嘩別れになるという事例もたくさん散見されます。やはりしっかりとした約束を「契約」という形で残すことが大切だと考えます。(当NPOではメンバーに法律専門家(弁護士や行政書士、社会保険労務士)も在籍しており、共有における内部の共有契約書の作成のアドバイスなども比較的リーズナブルに提供しています。)